Google Cloud Platform (GCP) を操作する上で、gcloudコマンドラインツール はGUIに匹敵するほど重要な存在です。この記事では、gcloudコマンドの基本構造から主要なコマンドグループ、便利なフラグ、設定管理、そしてヘルプ機能まで、初心者から中級者 がGCPをコマンドラインで効率的に操作できるようになるための知識を凝縮しました。
GCPの操作はWebコンソール(GUI)からも可能ですが、gcloudコマンドラインツール(CLI)を使うことで、自動化、効率化、そしてより深いGCPの理解 が可能になります。
この記事で得られること
さあ、gcloudコマンドの世界へ飛び込み、GCPのパワーを最大限に引き出しましょう!
gcloudコマンドは、GCPという巨大な宇宙船を操縦するための共通言語です。その構造を理解することで、複雑な操作もシンプルに実行できます。
gcloud [GROUP] [SUBGROUP] [COMMAND] [FLAGS]
各要素は以下の役割を担っています。
gcloud: コマンドラインツールの起動を指示する、いわば「エンジンスタート」の合言葉です。[GROUP]: 操作対象のGCPサービスの大分類を指定します。例えるなら、宇宙船の「推進力」、「通信」、「居住区」などの機能モジュールを選択するようなものです。[SUBGROUP]: GROUP をさらに細分化したカテゴリです。機能モジュール内の具体的な操作対象を指定します。例えば、「推進力」モジュールの中の「エンジン」、「燃料タンク」などを選択するイメージです。SUBGROUP が存在しない GROUP もあります。[COMMAND]: 実行したい具体的なアクション(操作)を指示します。「エンジンの点火」、「燃料の注入」、「通信チャンネルの接続」など、具体的な命令 を実行します。[FLAGS]: コマンドの動作をカスタマイズするオプションです。例えば、「エンジンの出力を最大にする」、「特定の燃料タンクを指定する」、「通信速度を高速化する」など、細かな指示 を加えます。| GROUP | 説明 | SUBGROUPの例 | 
|---|---|---|
compute | 
Compute Engine (仮想マシンなど) 管理 | instances, disks, networks, firewall-rules | 
container | 
Google Kubernetes Engine (GKE) 管理 | clusters, node-pools, images | 
projects | 
GCPプロジェクト管理 | - | 
auth | 
認証・認可管理 | - | 
storage | 
Cloud Storage (オブジェクトストレージ)管理 | buckets, objects | 
sql | 
Cloud SQL (マネージドデータベース)管理 | instances, databases, users |